まず最初に、「レガシーシステムってなに?」という疑問についてお答えしたいと思います。
いろいろと解釈がされていますが一言でいうと
『大昔(30年ほど前)から使い続けているコンピュータシステム、アプリケーション、テクノロジのこと。』
とされています。このような大昔のレガシーシステムがなぜ未だに現役なのか?
その大きな理由としては、”価値が高いため手放せない”、”リプレイス出来ない大人の事情?”
など様々ありますが、2000年問題等を機会にオープン化された企業も多いと思います。
ただ、物流業界においては他業界に比べ、まだまだ現役バリバリ比率が高い状況です。
かつて国土交通省が予測した「2015年に14万人のトラックドライバーが不足する」という
2015年問題と同様に、今現在まだまだ『抜本的な解決策』がないこの業界の問題の一つではないでしょうか。
そのレガシーシステムの代表格として有名なのが、IBMの「AS400」ですね。
このAS400も実は時代とともに大きく変化しています。しかし、「AS400」の名称が有名過ぎたために、
シリーズ名が変わった後も「AS400(えーえすよんひゃく)」として親しまれています。
少しその沿革を追ってみましょう。
1988年 最初のAS/400がリリースされる。
DB2リレーショナルデータベースがシステムの中核部分に組み込まれている。
↓
2000年 eSever iSeries と改称。
(改称したけどAS400とみんな呼ぶ)
↓
2006年 System i と改称。
(改称したけどAS400とみんな呼ぶ)
↓
2008年 Power Systems を発表。
system i およびsystem p の後継機。
(やっぱりAS400とみんな呼ぶ)
主なメリット/デメリットとして
<メリット>
製品寿命が長い=過去資産の継承
新旧さまざまなな開発言語対応
<デメリット>
人材確保が難しい(高齢化)
運用スキルの低下(引継が困難)
などがあげられますが
2000年頃・・・そろそろリプレイス時期かなぁ?
⇒ なんとか2000年問題クリアしたし、使えるからいいか。。。
2010年頃・・・まじめに何とかしないと!
⇒ リーマンショック後の不景気で予算取れないし。。。
という企業(情報システム部門)が多かったのではないでしょうか?
(もちろん厳密に検討されているかと思いますがイメージでスミマセン)
ここ数年では、物流大手のシステム関連会社からも
いろいろな、支援サービスが提供されています。
・リソース提供サービス(AS400のクラウド提供サービス)
・システム運用サービス(運用アウトソーシングサービス)
・業務アプリケーション開発・移行サービス
などがあります。
さて、該当企業様に関しましては
「オープン化」するか「AS400」を使い続けるかは状況次第かと思いますが、2016年現在急速に
変貌している「物流/流通・ICT/IoT」事情を踏まえて今こそ、中・長期的な視野で『レガシーシス
テム続投?』について本腰で検討することをお勧めいたします。
著者:SHIGERU
大手外資系グラフィック製品メーカーでの製品企画を担当。
その豊富な経験を活かし、グラフィックを活用した倉庫管理ソリューションの企画で毎日頭が一杯。