皆様こんにちは。
今回は【失速するインバウンド消費と増税にアパレル企業はどう立ち向かう?】をテーマに記事を書きたいと思います。
先日行われた主要7か国 (G7)総裁会議で景気を刺激する財政政策が出なかった。
来年の4月には消費税の増税が予定通り実地された場合、特に影響を受けることが予想されるのが【小売業】ではないでしょうか?
その中でアパレル企業の現状と今後の対策について考えていきます。
2015年に流行語にも選ばれた【爆買い】の恩恵を受けていた百貨店が苦戦をしています。
三越伊勢丹は2016年3月期の連結売上高は前年1.2%増の1兆2872億円・営業利益は0.9%増の331億円だった。
客数は伸びているが時計等の高額品が売れず、客単価が3割程度下落している。
その背景として、円高元安や中国の景気減速が考えられる。
特に郊外店では、在庫過剰を恐れ衣料品の色やサイズを十分に仕入れられず、購買機会を逃してしまう悪循環が起こる可能性があります。
さらに、増税後の消費マインドについて電子総研によれば、増税後に購入を控えるものの1位が【ファッション】(23.8%)なっています。
8%から10%に増税になることで生活が圧迫されると回答しました。
割合として20代~30台が半数以上であった。この状況下をアパレル企業はどのようにして乗り切るかが大きなポイントになると感じます。
・ミレニアルズとは
1980年代~2000年代前半に生まれた世代のことを指します。
リーマンショックと景気低迷の直撃を受けて、就職氷河期や学生ローンの重圧と戦ってきた世代。
米国ではこれまで消費の主役は【ベビーブーマー】と呼ばれる世代でしたが、ベビーブーマーを上回り【ミレニアルズ】に改めて注目を集めています。
ミレニアルズ特徴は下記の通りだ。
①貧困のワードが身近な世代なため倹約家が多いが、持つモノにはこだわりがある
②スマートフォン世代で情報の共有や他の人の視点を重視する
③仕事の出世よりも家族や仲間などのライフワークを重視する
・ミレニアルズ戦略(アパレル編)
米国女性の約60%がサイズ14以上の着用しており、ビックサイズ市場としては175億ドル(日本円で約1兆円)ですが、ブランドのイメージから今まで本格的に取り組む企業が少なく、オシャレなデザインを求めるぽっちゃりミレニアル女性向けのブランドが圧倒的に不足しています。
そんな中、米国JCペニー社で初となるビックサイズの女性のためのアパレルコレクション【Boutique+】をスタートしました。
アパレル業界のモデルやイメージを一新し、今までサイズがなく店頭で試着できなかった状況を打破することができました。
デザイナーもビックサイズなので、望まれる機能性やトレンドを洋服に取り込むことができるのもブランドの強みと感じました。
粗利の高い業界ならではマーケット戦略を転換したよい事例ではないでしょうか?
こうした例はごく一部ですが、国内でもミレニアルズ世代を対象にした戦略を考えることができます。
直近では三越伊勢丹がTポイント導入をはじめ、ミレニアルズ世代の20台~30台の新規顧客を獲得を目指しています。
売り上げを向上する戦略はもちろんですが、物流戦略にも活用することはできないだろうか?
物流を委託している企業が多い中、消費が減少することで倉庫の保管費や荷役料など必要になり、ますます業界を圧迫するのではないかと感じます。
改めて成長を続けている企業は、自社物流を始めたりしています。
上記で説明した戦略ではないがいままでの固定概念を取り払い改めて【物流】戦略を練り直すのも一つの希望ではないでしょうか?
著者:コニー
アパレルブランドで培った経験を活かし、 アパレル物流について日々勉強中。