さて、前回は〝EコマースとWMSの関係性について″述べさせて頂きました。
フルフィルメントについても触れましたが、最前線の物流サービスを展開する企業もあれば、
まだまだ販売ステージの裏側では人海戦術が実施され、非効率な運営手法で誤出荷や在庫が合わないと言う実情に悩まされている企業様、ご担当者様も多くいらっしゃるかと思います。
特に大手食品メーカーに真似出来ないようなこだわり抜いた商品性を持つ
「アッパー路線」のこだわり食品メーカーのご担当者様に向けて今回は記事を書いていこうと思います。
手間隙かけて製造し、ネットや店頭から口コミで広がり販売も好調。
しかしながら、バックヤードや在庫管理の整備に手が回らない現状に対し、直ぐにでもシステム化を図りたいと考えるけれど、費用面や運用面などを考慮しても、いきなりフルスペックなシステムを導入するにはリスクが大きすぎるとお考えの方も多いかと思います。
そこで、今回はWMS構築する際に、非常に重要なビジョンについて述べていきたいと思います。
まず、システム化を進めていくにあたり一番先にやらなければならないのが、自社の現状を知る事です。
現状を整理する事で、問題となる部分の原因特定に近づけます。
この時の数値は正確さを求めるよりも、総体的な状況を掴む事が重要となってきます。
総体的な数値を把握する事で、本来のあるべき姿とのギャップを知る事となり、それがシステム化で最も重要な導入ビジョンの策定に繋がる事となります。
何事もそうですが、ビジョンの後に目標や行動がついて来るのと一緒で、WMSの構築でもこうした手順で進めていく事が理想的です。
弊社のINTER-STOCKサイトに掲載している、「在庫水準無料診断」などのツールを用いて、物流サービスレベルや在庫最適化について自社と他企業と比較してみるのも良いかと思います。
「物流・在庫無料診断」https://www.inter-stock.net/zaiko_report/
WMSを導入し、システム化を実現するにあたり、2つ目のステージが最も重要である
「ビジョン策定」になります。
あるべき姿、システム化する事で成し得たい事を明確にします。
全ての取り組みの基礎となります。
例えば、【お客様信用第一のサービスをする】となるのなら、お客様との信用構築に繋がる目標を設定します。
よく「効率の良い運用」や「合理的な運用」と耳にしますが、それらはビジョンに向けた目標や手段であり、何の為に効率よく、合理的にするのでしょうか?と言う「何の為に」というビジョンからブレない方針が基盤になる事を再認識しましょう。
2016年もEC市場を初めとした消費活動は活発化する事が期待されますので、どの企業様も攻めの一年になる事だと思います。
物流改善は事業運営の1つの武器となります。他社との差別化を図る上で、必要不可欠な要素として捉え、改善追及していく事が益々問われる年になると考えています。
我々も日々学びの姿勢を加速させていきたいと思います。
著者:モリオ
飲料メーカーで培った経験を活かし、 食の安全と物流をキーワードに執筆活動開始。