今回はドローンを使用した在庫管理についてご紹介します。
ドローンを使って撮影された広大な海や大地などの自然、動物の群れなどを至近距離で撮影した飛行動画を見た時、今までにない斬新なアングルに驚かされました。
近年、ビジネスの場においても様々なドローン活用が模索されています。
今までにないシーンでの活用が期待されていますが、公共の場ではそうも行きません。
ドローン先進国のアメリカでも、アマゾンが宅配をドローンで行うと発表し物議を醸したように、公共の場の上空をカメラ付きドローンが飛び交うことで、プライバシーの侵害や、安全面の配慮にはまだまだ検討が必要で、日本国内でも官公庁への侵入や墜落事故等が問題となっています。
こうした中、ドローンで倉庫内の在庫管理の検討を行う企業が出始めています。
カメラ、センサー、スキャナを搭載したドローンを複数台導入し、倉庫内の在庫管理を行おうというものです。
事前にプログラミングされたデータを元に飛行ルートを算出、自動で在庫をピッキングしたり、補充したりして業務の効率化や人件費の削減を図り、また、既存の在庫管理システムでバーコードを使用しているのであれば、機能は制限されますが流用できるため低コストで導入が可能となるそうです。
ICタグとの連携によって詳細な在庫保管場所の管理も可能で、5~10m以内であればICタグデータを飛行しながら読み取ることができるため、リフトなどを使わなくても高所の在庫を運搬することができます。
しかし、業種によってはドローンでは運搬できない重量のある在庫や、不定形の在庫をどのように運搬するかなどの課題もあり現段階ではすべての業種で活用できるものではなさそうです。
しかし、既に日本の石油やガスのプラント建設を行っている会社が海外ではありますが、GPS搭載のドローンで資材(在庫)管理を開始していました。
1つのプラントを建設するには100万点以上もの資材が必要で工期も数年単位でかかるため、広大な資材置場が必要になります。
この中から必要な在庫を見つけるのには相当な時間がかかっていましたが、資材にICタグを取り付け、ドローンに在庫の所在を確認させることで資材管理にかかる人出を3分の1にまで削減できる見込みが出ているそうです。
またICタグの機能を使い、盗難防止にも役立っているとの事です。
近い将来、在庫管理は大幅な効率化を成し遂げるのではないでしょうか。