2015年10月現在、沢山の自然災害に見舞われ、今や日本は自然災害リスクが世界一になりつつあると言われています。
災害が発生すると真っ先に困るのは、救援物資ですよね。
今回は災害時のロジスティクスについてご紹介したいと思います。
災害時のロジスティクスに注目が集まったのは、
2004年10月23日に発生した【新潟中越地震】がきっかけと言われています。
水や食料品、日用品などの救援物資が全国各地から寄付されていると、テレビや新聞で報道をされていたと思いますが、実際には被災者のもとには充分に届いていなかったのが現状でした。
ですが、被災直後から避難所に救援物資を円滑に供給し続けていた町があったのをご存知ですか?
いったい誰が現場を仕切っていたのでしょうか?
・・・それは“物流のプロ”ではありません。
地震発生直後に結成された物資担当チームと市の女性職員のアイデアである在庫管理リストの存在でした。
在庫管理リストは複雑ではありません。
*必要点
➀保管場所別に救援物資の「品目」と「ケース数」の記載欄
⓶荷受け時に「品目」と「ケース名」をリストに書き加える
➂出荷(供給)した分だけ数を減らす
*トラブル注意点
➀見えない在庫を作らない
⓶需給のミスマッチを防ぐ
➂公共施設のスペック不足
⓸負の救援物資
※参考文献:損保ジャパン日本興亜 物流ニュース2010.9月
いつ・何が・どこから・どれだけ届いたのか、救援物資のロケーション管理を明記し、空スペースに物資が置かれるのを防ぐだけでも、停留の原因を除くことが出来ます。
東日本大震災時においても、救援物資の停留が発生しました。
原因はやはり、新潟中越地震と同じでした。
大切なのは、在庫情報の一元化と共有化をすることです。
弊社では、倉庫・在庫管理システムの物流プロセスをメインとしていますが、災害時にもお役に立てる企業になりたいと思います。