“今すぐ実務に役立つ” 物流センター運営の教科書 ~入荷、検品、棚入れのやり方~|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

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"今すぐ実務に役立つ" 物流センター運営の教科書 ~入荷、検品、棚入れのやり方~

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 画像素材:ivector /PIXTA

<目次>

1.商品入荷時の基本的な流れ

2.入荷検品のやり方

3.入庫(棚入れ)のやり方


1.商品入荷時の基本的な流れ

 

物流センターには日々、様々な仕入先や取引先から商品が入荷されてきます。多くの物流センターでは、午前中に入荷作業を行うことが多いでしょう。
物流においては、「入荷を制するものが物流を制する」と言われるほど、入荷作業は重要な作業です。何故なら、入荷作業でミスをすると、そのミスは後続の作業すべてに影響を及ぼすからです。

物流センターが荷主の在庫管理まで行っている場合は、荷主の倉庫から補充する形で商品が入荷されます。荷主(メーカーや小売)が自分で運営する物流センターであれば、仕入先から商品が直接入荷されます。入荷された商品は様々な方法で検品され、入庫(棚入れ)されます。ここで重要なポイントは、入荷検品された時点で商品の在庫がリアルタイムに更新されなければなりません。後から伝票を見て、PCに入力するといったような方法では効率や品質は向上しません。ただし、在庫には計上されますが入庫(棚入れ)されていない状態ですので、通常はこのような状態では、受注に対する在庫の引当は不可能な状態になります。正しくロケーションに格納されて、受注に対して引き当てを行うように、システム的にロックをするのが一般的です。入荷された商品をすぐに出荷に回すようなクロスドックのような運用もありますので、その場合はロケーション格納されていない商品を受注に引当して出荷する場合もあります。

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2.入荷検品のやり方

 

入荷検品の方法はいくつかあります。最も一般的な方法は、入荷された際に同封されている入荷伝票(納品書等)と実物の商品をチェックするというものです。バーコードハンディターミナルを用いて、入荷伝票の伝票番号のバーコードをスキャンし、商品のバーコードをスキャンしてチェックを行います。
もしくは、自社であらかじめ出力しておいた入荷検品リストのバーコードをスキャンして、検品がスタートします。入荷検品リストを自社で発行する場合は、仕入先別にまとめて出力する場合と、伝票別に出力する場合とがあります。1つの仕入先から複数の商品がまとまって入荷するような現場であれば、仕入先別に出力する方が効率的です。

一般流通商品を取り扱いしている物流センターであれば、商品にバーコードがソースマーキングされているので、そのバーコードを入荷検品時に利用することができます。しかし、製造業などでは、原料や部品といった一般流通していないモノが入荷されるので、こうしたモノにはバーコードはついていません。
ついていたとしても、それは調達元のサプライヤーが利用するために付けれられている専用のバーコードであるため、物流センター側で共通利用することは現実的ではありません。その場合は、物流センター側で入荷時にバーコードラベル(現品票)を発行し、商品に貼り付けをする必要があります。商品にバーコードがソースマーキングされているかどうかで入荷検品の方法は大きく以下の2通りになります。

(1)入荷検品リストを発行して、ラベル発行しながら検品

商品にバーコードが貼り付けされていない場合は、こちらの方法になります。入荷予定データを元に入荷検品リストを発行します。入荷検品リストにはあらかじめ伝票バーコードとは別に商品を識別するためのバーコードも出力します。入荷された商品を目検して、入荷検品リストに記されている商品と間違いがなければ、入荷検品リストの対象商品のバーコードをスキャンします。ここでハンディターミナルに入荷数量を入力すると、入荷データが登録されると同時に、バーコードラベルが自動発行されます。このバーコードラベルを商品に貼り付けすることで、入荷検品完了です。この場合、商品に自社専用のバーコードが貼り付けされていることが、入荷検品が完了したという目印になります。自社でバーコードラベルを作成することができるので、自社で運用しやすいサイズやレイアウトにすることができます。一般的には品番、品名、棚番号、入数、入荷日を印字して、品番のバーコードを印字します。
バーコードは一次元バーコード、二次元バーコードを選べますが、賞味期限やロット管理が必要な商品の場合は、情報量の多い二次元バーコードを採用するとよいでしょう。

(2)ペーパーレスで入荷検品

入荷される商品にバーコードが貼り付けされている場合は、品目起点のペーパーレス検品が可能になります。入荷された商品のバーコードをスキャンすると、ハンディターミナルの画面に入荷予定のデータが表示されます。入荷予定がない商品であればそのタイミングでNGが表示されます。入荷予定にある商品であれば、そのまま入荷された数量をハンディターミナルに入力すると、その場で数量チェックされ、入荷予定データと照合OKであれば、入荷データが自動生成され、在庫も自動計上されます。

この方法であれば、事前に入荷検品リストを発行する必要がなく、目検も必要なくなるので、品質的にも効率的にもベストな方法です。ただし、この方法では、自社専用のバーコードラベルは貼り付けしないため、検品が完了した商品かどうかの判別ができません。よって、検品が完了した商品は、仮ロケを設定し、正しく商品を移動して、次の棚入れを漏れなく行えるように工夫しましょう。

商品にバーコードがソースマークされている場合でも、自社でバーコードラベルを発行するケースもあります。それは、期限やロット管理が必要な場合です。
一般流通商品にはケース単位であればIFTコードがバーコードとして印字されていますが、このITFには期限やロット情報は含まれていません。よって、期限管理する場合は、ハンディターミナルのOCR(文字認識)機能を利用して期限情報を読み取りします。その読取りした情報を品目コードと一緒にQRコードとして出力して、商品に張り付ける必要があります。こうしておけば、ピッキングや棚卸の際に、QRをスキャンするだけで品目コードと期限情報を同時に取得することが可能になります。

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3.入庫(棚入れ)のやり方

 

入荷検品が完了すると、続いて行うのが入庫(棚入れ)作業です。あらかじめ商品によって入庫するロケーションが決まっている固定ロケーション方式と、棚入れするタイミングでロケーションを選択するフリーロケーション方式によって、作業が少し違ってきます。固定ロケーションの場合は、棚入れする商品のバーコードをスキャンすると、ハンディターミナルに棚入れするロケーションが表示されるので、そこに商品を入庫させます。フリーロケーションの場合は、人が判断して、空いているロケーションを探します。棚入れするタイミングで、ハンディターミナルでロケーションのバーコードをスキャンして在庫データを作成します。

フリーロケーションの場合は、棚入れする棚を完全に人が判断するやり方と、ハンディターミナルで空いている推奨ロケーションを表示させて、そこに棚入れさせる方法があります。いずれの方法にしても、棚入れ作業は絶対に間違ったロケーションに登録しないように運用を工夫することが大切です。ここで間違った棚に入庫してしまうと、この後のピッキング作業が行えなくなってしまいます。運用マニュアルを作成して、ルールを守ってもらうようにしたり、棚番の表示をわかりやすく大きく表示したり色々と工夫をして、作業者が間違わないようにしましょう。nw1qAPgrCRhvAk0k


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