日常で身近に溢れているバーコードの歴史について紹介します。
普段、いろいろな物についているバーコードですがやはりスーパーやコンビニで商品をレジで購入される場合に、バーコードが使われているというイメージが強いと思います。しかし実際はたくさんの利用シーンがあり、多様な業務に対応できるものとなっています。
最初にバーコードの誕生の歴史として、1940年代後半まで遡ります。
バーコードと呼ばれるものの研究はモールス信号をもとに始まったということが有力な説です。
アメリカで商品の情報を読み取る仕組みはないかと、スーパーマーケットで検討されたことがバーコード研究開始の理由になります。
実際に研究が始まって1950年代前半には、アメリカの特許認定を受け、その後、食料品業界の業界団体であるGS1が定めたUPCコード(Universal Product Code)が標準となり、アメリカで共通のバーコードとして使われるようになりました。
これが世界各国に広がるようになったですが、まずヨーロッパでアメリカのUPCコードをもとにEANコードが開発されました。
このEANコードが日本に渡ってきて、日本ではJANコードを開発。
大手百貨店などでテスト導入されましたが、バーコードを商品に付ける手間がネックとなり、普及には時間がかかるように見えました。
が、しかし!
1980年代前半にはすでに大きな影響力を持っていたセブンイレブンがPOS導入時に、バーコードの貼り付けを求めたことで本格的にバーコードの普及が始まります。
バーコードの白黒の縞模様には、数字を表現する模様となっており、その数字の組み合わせであらかじめ登録しておいた商品情報と紐づき商品名や単価などの登録した情報が表示されるようになっています。
またバーコードの種類ごとに桁数も設定されており、例えば日本で一般的に使われているJANコードなどは13桁の数字から成り立っています。
「4934522456785」
こちらの数字をJANコードとしたときに、桁数ごとに数字に意味を持っています。
最初の2桁の「49」という数字は、国コードとなっており、この数字でどこの国か判別します。
ちなみに国コードは2桁だけでなく、3桁の国もあります。
国コードの次の5桁「34522」はメーカーを表すコードとなり、この5桁でどこで作られたものか判別します。
メーカーコードはコードの被り防止のため、7桁のコードも登場しています。
メーカーコードの次の5桁「45678」は商品コードとなります。こちらで商品名などの情報を識別します。
最後の「5」という数字は、誤読防止用のチェックデジットと呼ばれる数字です。
チェックデジットを除いた12ケタの数字の偶数桁を足し算して3をかけた数字と、奇数桁を足し算した数字を、さらに足し算して計算された値の1の位を10の値と引き算したものがチェックデジットの数字となり、読み取った値がきちんと合っているか照合をかけることでバーコードの精度を高めています。
チェックデジットに関しては文章を読んでも、結局どういう式で算出される値かかなり分かりにくかったと思いますので、興味のある方は「チェックデジット」や「チェックデジット 計算式」などでネット検索をしてみてください。
今や日常生活で当たり前に存在しているバーコードですが、意外とバーコードがあたえた世界への影響や歴史といった部分に触れられる機会はありません。
ちょっとニッチな知識を得る機会の一つとして、本コラムが皆様のお役に立つことを願って配信させていただきます。