そろそろ夏も終わりですが、まだまだ暑い日が続きます。
夏は一年のうちでもっとも栄養バランスが乱れる季節です。
ビールを飲む人は仕事終わりの一杯を楽しみにします。
喉が渇いた後の最初の一杯が最高です。
しかし、その最高の一杯を味わうために、水分の補給を
我慢していると、最初の一杯でアルコールによって血管が
全開になり、血圧が急激に下がり危険だそうです。
筆者もこのビールを最高においしく飲む方法をよくやっていました。
みなさんもくれぐれもお気を付けください。
さて今号からは、
新聞やTVなどでよく話題に取り上げられる食品の
廃棄問題と食品の物流、在庫管理について考察してみたい
と思います。
本稿1回だけでは収まり切らないテーマですので、
数回に分けてご紹介します。
皆様もぜひこの問題について一緒に考え、
何かできることがないか検討してみてください。
日本では、年間約1,700万トンの食品廃棄物が排出されています。
農林水産省の推計によると、このうちまだ食べることが出来るのに
捨てられる”食品ロス”は日本だけで年間約632万トンにもなるそうです。
632万トンと聞いてもあまりピンときませんが、
これは全世界の食料援助量の約2倍に達する量です。
さっそく農林水産省のHPを見てみるとその内訳が掲載
されていました。
・一般家庭によるごみ:302万トン
・飲食店など企業による廃棄:約330万トン
企業と家庭でほぼ半々です。
この問題に対して国がどういった取り組みをしているのかと筆者も気になり、
消費者庁のHPを見てみると食品ロス削減に向けた取組として
「食品ロス削減関係省庁等連絡会議」を実施しているようです。
その取り組みのガイドラインを筆者なりに要約しました。
【食品ロスが発生する主な要因】
・事業者側(製造業、卸売業、小売業)では、過剰生産、需要予測のずれ、返品等に係る商慣習
・消費者側では、過剰除去や食べ残し
【食品ロス削減に向けた主な取組】
<事業者向けの取組>
・納品期限の見直しパイロットプロジェクト支援
・食品ロスの削減に貢献した事業者等への表彰
・フードバンク活動などの検討を行うNPO法人等への支援
※フードバンクとは・・食品企業の製造工程で発生する規格外品などを引き取り、福祉施設等へ無料で提供する活動
<消費者向けの取組>
・国と地方の先駆的プログラム(地方消費者行政活性化基金)
・地方自治体を通じた啓発
・学校における指導内容への提示
・食育推進大会などのイベントや3R月間などでのキャンペーン
物流管理、在庫管理に深く関係する項目も多々あり、
筆者もとても興味深いです。
次号からはこの”食品ロス”の問題に対して事業者向けの取り組みとして
物流や製品・材料の在庫管理について考察していきます。