創業から40年、在庫管理がシステムとして機能していなかった。そこにオンザリンクスさんとの出会いがあり、システム投資への期待がグッと広がった。
専務取締役久保田 匡
記載ミスや紛失のヒューマンエラー
手書集計表をEXCELに再打込
在庫保管箇所が不明確
管理ファイルの一元化ができない
業務改善を実施できない
材料が急激に増えると在庫の置き場がなくなり、
探す手間も増える
記載ミスや紛失のヒューマンエラー撤廃
手書集計を廃止
在庫保管箇所が明確(入庫日も把握可能)
EXCELによる複数管理の撤廃
自社業務に沿う作業効率化
倉庫スペースの有効活用と
ロケーション見える化を実現
「以前は他社の販売仕入管理ソフトを使用していましたが、販売仕入と在庫管理の連動性が低く、使い勝手も良くなかった為、在庫管理システムとしては全く利用出来ていない状況でした。」
クボタ製作所の専務取締役である、久保田 匡さんがいうように、販売管理システムの在庫管理機能に課題や不満を抱える企業は多い。
山口県のほぼ中心に位置する美祢市。四方を山に囲まれ、秋芳洞があることで全国的に有名である。クボタ製作所の美祢工場はそんな緑豊かな場所にあり、その他県内2箇所、中国にも工場を構える。
「当時は各材料の在庫場所を固定して、アナログ作業で管理していました。
しかし材料在庫の急激な増加により、固定在庫場所が満杯で保管出来なくなる問題や、リアルタイムに在庫状況を確認出来ないといった問題がありました。当然、入出庫作業や棚卸作業には時間がかかり、大きな作業負担となっていたんです。」
電子部品やハーネスの加工を主軸に、自動車ハーネス加工品メーカーとして技術本位の製品づくりを心掛ける同社ではこの業界の現在の状況に危機感を頂いている。
電気製品や自動車等の移り変わりは、その技術の進歩とともに著しく変遷し、規制緩和や経済のグローバル化に伴い、企業の海外進出や国内産業の空洞化がこの業界の懸念材料だ。
このような状況の中で同社は常に「お客様に好かれる会社・強く必要とされる会社」を目指し、技術力はもちろん、コストが大きな受注の決め手となるこの業界において、コストを下げても利益を確保できるように、積極的なIT投資で現場の作業負担軽減によるコスト削減案を常に模索している。
長年利用してきた市販の販売管理システムを、現場実践型のシステムに置き換える決断は、外的な状況に惑わされず、常に前を向く同社の企業姿勢の表れだろう。
「INTER-STOCKの在庫管理機能と販売仕入機能を連動することで、使い勝手が向上し、在庫管理のデジタル化が短期間で実現出来ました。」
アナログでは実現不可能であったフリーロケーション化を実現する為に、資材倉庫の棚を綺麗に細かく整理し、バーコードを貼り付けた。
また資材が入荷されると入荷日を識別出来る形でQRコードを貼りつけ、資材の先入れ先出しも実現した。
「固定型によるロケーション管理から、変動型のフリーロケーション管理に変更を実現でき、在庫材料の急激な増加にも対応できるフレキシブル倉庫になり、在庫リアルタイム化・見える化が実現しました。入出庫作業や棚卸作業が大きく改善され、作業負担が半減しました。」と久保田専務は喜ぶ。
「INTER-STOCK」のおかげで、過去やりたくても実現できなかったフリーロケーション在庫管理や在庫のリアルタイム化・見える化が実現でき、作業負担が大幅に改善され非常に喜んでいます。」と久保田専務を陰で支える強力なサポーター久保田 敦子さんは語る。
「弊社の問題点を迅速かつ正確に把握・対策していただいたオンザリンクスさん、またかゆい所に手が届くシステムエンジニア担当の対応力、営業担当者の提案力に非常に満足し、感謝しています。今ではINTER-STOCKがない作業は考えられないほど、信頼しています。」
また久保田専務は今まで実現出来なかった在庫管理が実現出来た喜びを語った。
「在庫管理という言葉は誰も皆知っているが、では現場で具体的にどのようなアクションを起こしていけばよいのか、検討もつきませんでした。創業40年になりますが、理想の在庫管理の実現はいつまでたっても叶うことはなかったんです。しかし、オンザリンクスさんは私たちの課題はもちろん、私たち自身が気付いていない現場の課題をうまく引き出してくれ、親切丁寧な対応と、確かな技術力で、サポートしてくれました。非常に満足しています。
本当に感謝の気持ちで一杯です。」
久保田専務は今後も積極的にIT投資を進めていくことについて語ってくれた。
「今後は材料の在庫管理だけにとどまらず、図面管理や工程や品質の管理、仕掛品・完成品管理等、更なる業務改善を追及していきたいと考えています。当然その仕組みを中国の工場へ展開することも視野にいれています。」
ローカル電車の単線と並行する形で車を走らせると、緑の畑と山に囲まれた同社の美祢工場が見える。社員の皆さんは元気一杯、素敵な笑顔で挨拶をされ、今回の取材にも多大なるご協力を頂いた。
久保田専務を始め皆さんの前向きで明るい、お客様や取引先を大切にする精神が、今回のプロジェクトを円滑に進めていけた最大のポイントであったことは間違いない。
海外の企業が真似のできない、日本の情緒あふれる四季の中ではぐくまれた感性と真心のこもった「ものづくり」を山口県美祢市から世界へ発信すべく、クボタ製作所の更なる飛躍への思いは尽きることがない。