今回は在庫管理の視点から黒字倒産危機についてご紹介したいと思います。
「黒字倒産」という言葉を皆さん聞かれたことがあると思います。
利益が上がっているのにも関わらず経営破綻してしまうというものです。
この理由の1つとして、在庫の杜撰な管理がよく原因として挙げられます。
急成長している企業に顕著に見られる傾向で、売上が急速に増えるとともに
仕入れも比例して増えていきます。
企業間の商取引では売掛(ツケ)で在庫を販売する機会が多い為、
売掛で販売した代金の回収に業種にもよりますが、通常短期で10日程、
長期になると80日以上かかる場合もあります。
その間にも注文はじゃんじゃん入るため、企業では新たな在庫を作り納品に
応えなければなりません。
結果として過剰な仕入れによって、支払いの資金繰りに困窮し売上、受注ともに伸びているにも関わらず破綻するのが黒字倒産です。
実は、赤字や黒字は倒産に直接関係ありません。
赤字でも何とか経営している企業もありますし、黒字でも破綻してしまう企業もあるのです。
その違いとは、ズバリ会社の中に現金(キャッシュ)があるかどうかで
決まるのです。
資金繰りを行い、支出を差し引いても手元に資産があれば、赤字でも
企業の存続は行えるのです。
通常は現場で理論在庫や棚卸在庫の定期的なチェック、財務部門や税理士・会計士
などによる幾重のチェックを経て適正在庫の判断が行われています。
しかし、毎年、売掛金回収難などで黒字倒産に追い込まれる企業は
少なからず発生しています。
物量や取扱いアイテムが増えてくると、どうしても在庫を適正値に保つことが
困難になってきます。適切なタイミングで在庫管理システムへの投資や受注量
に対する発注量の割合など運用面を整備していく必要が出てきます。
弊社ではコンサルティングも行っており、適正在庫の見える化のご提案も行って おります。
内側からはなかなか判断が困難な適正在庫、お困りの場合は是非ご相談下さい。