『アパレル物流の特徴』第五回 ~物流の共同化と可能性~|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

物流業界トピックス

『アパレル物流の特徴』第五回 ~物流の共同化と可能性~

『アパレル物流の特徴』第五回 ~物流の共同化と可能性~

皆様こんにちは。
ご無沙汰しておりましたが今回も、
【アパレル物流】のテーマに沿ってお伝えさせていただきます。

その中でも、今回は【物流の共同化と可能性】に目を向けてみます。

昨今、運転手不足の影響によりますます物流コストが高騰する中、
各企業が物流コスト削減に力を入れています。
その中で、物流の共同化に注目する企業が増えてきています。

■物流の共同化とは?■

物流ニーズの高度化・多様化が進む中、上記にも述べた労働力の確保、土地の確保、環境への対応など様々な課題を抱えており、物流の効率化と環境負荷低減の実現化が必要になります。
これらの課題を解決するための対応のひとつとして、物流の共同化が期待されます。

■百貨店とアパレル企業の物流事情■

従来、百貨店とアパレル企業との取引では、買い取りにも【返品条件付き】という契約が存在します。
この契約は、百貨店側が商品を仕入れても売れ行きが悪い場合に、アパレル企業に自由に返品できる少し珍しい仕組みになります。

しかし、消費の低迷で百貨店の売り上げが伸びず、返品率の増加が進みアパレル企業も百貨店からの注文に対し全てのアイテムを納品せず、結果的に売り場で欠品が発生してしまうという悪循環が発生しています。

■百貨店の挑戦■

2015年7月の日本経済新聞で面白そうな記事を見つけました。
三越伊勢丹ホールディングスは、10月から衣料品をメインに保管から販売までを一括管理する仕組みの導入を進めています。
現在は、取引先のアパレル企業などが各店舗への納品までを手掛けるため、物流コストの高騰や上記の問題等懸念事項がありました。
しかし、効率を高めると同時に店頭での欠品も減らすために、三越伊勢丹HDが新たに始める共同配送システムに今後の期待が高まっています。

この仕組みは、
➀参加するアパレル企業などの商品をいったん同センターに集め、検品・仕分けしたうえで首都圏などの各店舗に混載で届ける。
⓶取引先の拠点まで商品を受け取りに行くサービスも提供する。
一般的にアパレル企業が物流業者を手配したり、仕分け・検品などを手掛けたりしているので、物流業務が重複している点がありますが、新たな仕組みでは、物流拠点を集約することで保管から納品までを一括して手掛けるため、効率化が期待できます。

no25 図1

■まとめ

今回は物流の共同化の可能性について説明しました。
ここで取り上げた、物流の共同化の可能性についてはアパレル企業のみにかぎらず、今後の物流改善の大きな役割をもつと考えています。その中でも、例に挙げた三越伊勢丹HD様の活動に今後も注目しつつ、日頃のお買い物も楽しみつつ(いつも靴屋でお世話になっています)
物流に関する情報にアンテナを張っていこうと思います。
また来月に記事をお楽しみに。

 
著者:コニー
アパレルブランドで培った経験を活かし、 アパレル物流について日々勉強中。

 




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