AlphabetのWingの最新情報から、ドローン配送の現在地を探る!|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

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AlphabetのWingの最新情報から、ドローン配送の現在地を探る!

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 画像素材:fusa6/PIXTA

<目次>

1.ドローン配送の2つのビッグネームが躍進

2.成功のカギを握るのは配送密度

3.配送コストを削減するもう一つの重要な要素

4.ウォルマートがドローンで年間100万件の配送

 


1.ドローン配送の2つのビッグネームが躍進

 

NHK朝の連続ドラマ「舞いあがれ!」が最終話を迎えましたね。ドローンが空飛ぶ自動車として開発されるシーンが印象的
でした。ドラマのようにドローンが人を乗せて自由に飛ぶのはまだまだ先になりそうですが、物流のラストワンマイル配送
ではドローンの実用化が進んでいます。

ドローン配送の2つのビッグネームであるZiplineとAlphabetのWingは、今月初めに顧客にサービスを提供するために必要な
能力の大幅なアップグレードを発表しました。Wingは、ドローンによる大量のラストマイル配送を可能にするプラットフォ
ーム「Wing Delivery Network」を紹介し、Alphabetのドローン配送ネットワークが2024年半ばまでに数百万件の配送を処理
できるようになると予想しています。Ziplineは2025年までにすべての航空会社よりも多くのフライトをすることを目指して
います。

※Zipline・・・ジップラインは、ドローン宅配行うアメリカの企業。2022年4月の時点で、同社のドローンは275,000回の商用
        配送で2,000万マイル以上の飛行を行っている。

※Wing・・・Googleの兄弟会社でドローンによる配達を手がける。テキサス州ダラス地域の住民向けに、複数企業の荷物の配達
      行っている。

※Wingの紹介YouTube動画 https://youtu.be/xEcspDhZJuM

■AlphabetのWing

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(提供:Wing社)

両社がそれぞれの目標を達成するためには、これまで以上に多額の投資が必要になると専門家は予想しています。ドローン技
術を一般的に活用するには、ネットワークの効率を最大化し、規制当局と消費者を味方につけることで運用コストを削減する
必要があります。そうでなければ、ドローンが配達用軽トラックのように普及するまでにはならないでしょう。


2.成功のカギを握るのは配送密度

 

今、世界中の運送業者は、配送コストを最小限に抑えるために、1つのルートでできるだけ多くの配送を行わせるなど、ラスト
マイルの配送密度を高めることに取り組んでいます。

ドローンには、「ペイロード」といって荷物の輸送や新たに部品を取り付ける際の「最大積載量」の制限があり、トラックのよ
うに一度に多くの荷物配送することは不可能です。そのため、ドローン配送のビジネスモデルを維持するためには、可能な限り
頻繁に集荷と配達を行い、全てのドローンが常に動いている状態にして、配送密度を高める必要があります。ドローンが常に飛
行しているようになれば、施設やネットワークの固定費を、多くのドローンと多くの配送に分散させてコストメリットが出せま
す。

このように配送密度はドローン配送のビジネスモデルの成功に必要不可欠な要素です。ただし、これは運用コストを削減するた
めの1つの手段にすぎません。より高速なドローン配送を提供するには、需要に迅速に対応し、より価値のある製品を顧客に提供
できなければなりません。そして、より収益性の高いサービスに設計をしていく必要があります。配送範囲を徐々に拡大して、
オフショアの海上物流など、ドローン配送企業の新しいビジネスラインを開拓すること急がれます。

 


3.配送コストを削減するもう一つの重要な要素

 

ドローン配送をビジネスとして成功させるために必要なもう一つの重要な要素が、1人のオペレーターが監視可能なドローンの数です。
1人のオペレーターが、より多くのドローンを監視することは、ネットワークへの投資から最大の利益を得る上で重要です。今年の1
月に発表されたマッキンゼーのレポートによれば、現在はオペレーターが監視できるドローンの数が少ないため、ドローン配送は運用
コストの点で他のラストマイル輸送モードと競争するには厳しいと述べています。

レポートによると、1人のオペレーターが、1台のドローンを監視している場合の配送コストは、約13.50ドル。1人のドローンオペレ
ーターが一度に20台のドローンを同時に管理できる場合の配送コストは約1.80ドル。

米国では、 1人のリモートパイロットで複数の小型ドローンを操作するには免許が必要です。パイロットの視界を超えてドローンを配達
するには、オペレーターも認定を受ける必要があります。


4.ウォルマートがドローンで年間100万件の配送

 

米国のドローン配送事業を手掛けるDroneUp(ドローンアップ)は、ウォルマートがドローンで年間100万件の配送を行うという目標を
達成する支援をしています。視線規制によってドローンの配送半径は約2マイルに制限されています。それをさらに伸ばすと、大きな
メリットがあります。DroneUpのCOOであるAnthony Vittone氏は、国の90%がウォルマートから10マイル以内に住んでいると指摘しました。
ドローン配達の半径が1マイル拡大されるごとに、DroneUpによるドローン配達にアクセスできる家の数が3倍、4倍になる」と彼は言っています。

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企業がドローン配送を成功させるには、事業を展開するコミュニティ内の不安を払拭し、積極的な協力、賛同を得る必要があります。
その他多くの新しいテクノロジーに共通するように、潜在的な顧客の中には、ドローン配送に対して、未知のものへの恐怖を抱く可
能性があるからです。こうした不安を払拭するために、ウォルマートでは、営業している店舗で従業員が一般からの質問に答え、デ
モンストレーションも行っています。

ドローン配送はピザやネットショッピングの荷物、医薬品などを届けるのにすでに世界中で実用化されています。Ziplineは、ルワンダ
政府と2029年までに200万件の配達を請け負う契約を新たに結びました。2024年にはワシントン州タコマでも医薬品の配達を開始することになっています。ドローン配送は今後も急速にソフト、ハードともに進展し、実用化が拡大していくことは確実です。

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