物流センター構築でお悩みではないですか?失敗しないコンセプトの作り方教えます!|オープンソースの倉庫管理システム(WMS)【インターストック】

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物流センター構築でお悩みではないですか?失敗しないコンセプトの作り方教えます!

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 画像素材:ivas76/PIXTA

<目次>

1.ECの拡大に伴う物流倉庫需要の増加

2.自社物流センターを生かすも殺すも荷主次第

3.ロジスティクスコンセプトを作成しよう

4.現状を把握し、問題点を洗い出す

5.物流センターの役割と機能を明確にする

6.おわりに

 


1.ECの拡大に伴う物流倉庫需要の増加

 

現在、物流倉庫の需要は大きく、保管スペースを探している荷主は増え続けています。EC企業が首都圏の大型マルチテナント型
の物流施設に殺到しており、賃料はそうした需要に比例して値上がりしています。2020年末までに2.2%上昇するという予測も出
ています。

物流施設の建設も増えており、全国的にみると九州北部で物流施設の建設が目立っています。こちらもやはりECの拡大に伴うも
ので、倉庫などの物流拠点を求める企業のニーズに応えるものです。そのため、福岡市近郊の高速道路や空港付近では用地の
獲得競争も激化しています。しかし、中には役割や目的がはっきりしないまま、新しい物流センターが構築され、投資に見合っ
た効果を発揮していないケースもあります。

今回は物流センター構築に際して、そのような失敗に陥らないよう、初期計画のコンセプトの作成方法について解説します。

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2.自社物流センターを生かすも殺すも荷主次第

 

荷主として、自社の物流センターを構築する際には、さまざまな選択肢がある中で、自社にとって最適な選択を行っていく
必要があります。マルチテナント型の物流センターを利用するのではなく、なぜ自社で物流センターを保有するのか。
自社で物流センターを保有するということは、貴重な経営資源を物流センターの運営に割かなければならず、物流コストの
切り分けも難しくなります。一方で自社物流センターの場合は、可能な限り自社の物流事情、顧客ニーズに適した施設にする
ことも可能です。つまり、荷主の判断や選択次第で、自社物流センターのメリットを生かすことも、殺すこともできるという
ことです。

物流センターを新たに構築する際には経営者を含めた関係者全員で、「コンセプト」と「計画」を作成し、共有することが
大切です。目的と目標を明確にし、実行の為の計画を練り、プロジェクトを成功に導かなければなりません。


3.ロジスティクスコンセプトを作成しよう

 

物流センターを構築する場合の基本的な工程は、「企画段階」⇒「計画段階」⇒「実行段階」に分けて考えます。
企画段階においてまず最初に行うことは、ロジスティクスコンセプト作りです。このコンセプト作りは荷主であるユーザーが
主体となって、戦略的アプローチによって作成します。

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4.現状を把握し、問題点を洗い出す

 

まず最初に、現状抱えている自社の物流の問題点を洗い出し、新しく物流センターを構築する目的、必要性、役割、機能
を明らかにし全社で共有します。これは経営戦略レベルの問題ですから、経営者自らが主体となって作成しなければなりません。

問題点を抽出するには現状を把握し、同業他社との比較などによって、改善すべき点を整理します。こうした改善点の立案について
は、「こうあるべき、こうありたい」という理想の姿を、できるだけ数値化して設定することで、計画の目標と目的が明確になり、後の
評価にも役立ちます。

物流センター構築時の改善目標のターゲットとしては、以下のような事項が一般的に挙げられます。

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(出典:「物流センターのシステム構築と運用」 流通研究社より筆者作成)


5.物流センターの役割と機能を明確にする

 

物流センターにはいくつかの役割と機能があります。一般的な役割と機能は以下の図のように区分されています。

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これを参考にして新物流センターとして必要な役割、機能を設定しましょう。物流センターの耐用年数は長く、ロジスティクスコンセプト自体
も長期的な実行を伴いますので、物流センターの役割や機能を決定する際は、短期的な視点だけではなく、長期的な視点での一貫した
基本コンセプトに基づいていなければなりません。
経営者の意向や将来ビジョンをしっかりと加味して、誰にでも分かり易い表現でそれを明確化し、役割と機能を決定しましょう。


6.おわりに

 

長期的な戦略的視点に基づいて計画した物流センターの前提条件は、計画通りに推移するとは限りません。顧客ニーズの多様化、
商品ライフサイクルの短縮化、急激な社会環境の変化の中にあって、物流の機能や生産性を高め続けていくことは容易ではありません。
だからこそ、将来的なビジョンを明確にした上で、それを基本軸として、物流センターは常に進化を続けていかなければならないのです。

箱を作ったらお終いではなく、拡張性と柔軟性を高めて、常に成長していくことを前提として日々の運用、改善が行われる必要があります。
高度化、多様化する顧客ニーズに応えつつ、常に変化を続け、持続可能性の高い物流を実現するセンターの構築を目指して下さい。

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参考文献>
「ロジスティクス管理 2級」 社会保険研究所
「物流センターのシステム構築と運用」 流通研究社


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